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みぢかClip.

ありふれ雑記です。

Clip.004 アキ

 アキは小学2年生。ついこの間8歳になった。
 クリスマスと誕生日が近いので、親としては両方いっぺんにイベントを済ませたい気持ちでもあるがそれはさすがに気の毒だ。
 かくして我が家ではアキの誕生日からクリスマスまでの短い期間で食卓に2回のホールケーキが登場する。
 僕が子供の頃にはホールのケーキなんて神々しいものは妹と先を争って食べたものだが、どうもうちの家族たちはケーキに関する執着が薄いらしい。
 結局各自が小さな1切れを食べた残りはほとんど僕が片付けることになり、この時期の僕は生クリーム成分を存分に蓄えることになる。冬眠する訳じゃないんだからそんなに乳脂肪分は必要ないんだけどね。
 共働きのため我が家の夕飯は時折遅れがちなのだが、空腹がピークに達するとアキが食卓の周りをぐるぐると落ち着きのなく行進するため、目下の課題は調理時間のスピード化だ。
(我が家では僕と奥さんが適当なローテーションで夕飯当番を受け持つ。【アキのテーブル行進】は調理の手が遅い僕が食事を受け持つとき特有の現象である)
 ごめんな、お父さんもうちっと手早く料理できるようにするからな。
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  1. 2010/07/02(金) 18:57:18|
  2. Clip

Clip.005 フユ

 まだ見ぬわが子の話をWebサイト走り出しの人物紹介に含むことの是非は僕の中でも意見の割れるところだし、まだ世に出ていない子供の話題というのは実はデリケートで、例えば何かの事故があったときにひどく都合が悪くなったりするのだけど。
 実はここまでのclipはすべて書きためで、公開は恐らくつわりが終わって妻ことハルが安定期に入った後になる筈なので問題ないだろう。
 これを書いている時点でまだ見ぬ僕の家族は、握り拳より心もち小さい程の大きさであり、ハルからぐいぐい栄養を吸い取って成長している、と、こうした案配だ。
 胎児の成長の仕組みはどうもよく理解できないし、実際のところ僕は未だに人体から人体が生まれることが不思議でならない。それが繁殖って奴だと云われりゃその通りなのだが、どうにも無限に連鎖するマトリョーシカをふと考えてしまって、頭がこんがらがるのだ。
 こうした【原理を理屈では理解できるけど現象が不思議なもの】は他にもあって、例えばネットワーク接続のプリンタから印刷物が出てくる様子を見ると、TCP/IPの仕組みがどうだとか何だとか以前にこの現象が不可思議で仕方がない。
 ただ、そうした【原理は解るけど不思議な現象】としてのフユがこちら側にやってくるのを僕と家族は待ち望んでいて、そこは疑いようのないところだ。
 今したためているこの更新分が事故なく公開できて欲しいと、そう願っている。

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(この書きためは昨年12月頃書いたものです。この記事を投稿した現在、フユは無事にこちら側に到着しています。)
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  1. 2010/07/04(日) 11:16:38|
  2. Clip

Clip.006 隙間

 冬場の話。
 妊娠以来、僕の部屋を根城にして就寝間際までハルが居座るようになった。
 彼女が部屋にいると肌色の多い画像関係なあれこれを安心して眺められないため(不安な気持ちのまま眺めるには眺める)、ちょっと困っている。
 そんな僕の肌色画面事情はさておき。
 彼女が居間や寝室に出向いて僕の部屋から外すとき、引き戸を閉じきらないで隙間を残しがちなことに気がついた。四畳半の狭い部屋だから、部屋を暖めている空気はたちまち漏れて、廊下の冷たい風が足下に忍び寄ってくる。
 耐えかねて僕が抗議するとハルが微笑みながらひとこと。
「だってこうしておくと『ああ、ハルが居ないとなんか寒いな』って思うでしょう?」
 あのね。隙間風が寒いな、と云う以上の感情は生まれませんので、なんとか部屋を出入りするときは引き戸をきちんと閉めて貰えないでしょうか。
  1. 2010/07/09(金) 23:43:02|
  2. Clip

Clip.007 まんが

 僕のまんが蔵書はおおよそ1000冊。本物の方々と比するとまるで大したことのない量だ。
 それでも2つのスライド本棚がいっぱいになって収納場所がなくなったので困っている。新たな本棚を入手するまで新しいまんがの購入を控えねばなるまい。
 にも関わらずこの数日で欠けていた十数冊をもりもり買い込んでコンプリートしたのが【金色のガッシュ!!】全巻で、なんとなれば本屋から姿を消しつつあるからだ。
 なんでも、遠くないうちに小学館以外の会社から新装版が出るらしいが、僕にはこれを買う気がない。
 既刊のまんが全巻で、途中から出版社の異なる新装版を揃えることがどうにも気持ちが悪かったのもあるけど、なんだろう、何かそれだけでは説明しきれないもやっとしたものが胸の内にあるような気もする。
 まんが作者が雑誌掲載社から版権を引き上げて余所から新装版を出した例としてはほかに【Rozen Maiden】がある。ところがこっちは新装版を買い揃えるのにほとんど躊躇がなかった。冊数の差違もあるだろうけどこの違いってなんなんだろうな。
(幻冬舎版も全部持ってるあたり自分でもどうかと思うけども)
  1. 2010/07/10(土) 20:37:25|
  2. Clip

Clip.008 カレーライス

 ちょっと前に【チキンライス】なんて歌があったな、とか関係性の薄い連想をしながら。

 会社から離れた郊外に小さなカレーショップがある。実は数年単位の前々からこの店が気にかかっており、外出帰りの程よい時間に前を通りかかったので入ってみた。
 ひなびた店内にはいかにも【好きな人が採算あまり考えないで経営してます】風な出で立ちの店主が立っている。なにしろめっちゃ普段着だ。期待と不安が等分で高まる。
 カウンター席に座り、無難にカツカレーを注文して店内を見渡せば、僕の他に作業着の男性がひとり、冬休み中の高校生(女の子)がふたり。平日の正午前だし、まあまあ入っていると云っていいだろう。

 水を飲みつつ店内のテレビを眺めること15分。カツ揚げて飯にカレーを盛るだけにしては長い時間だ。
 店主は4人前のカレーを同時に仕上げた模様で、まず奥の作業着男性からカレーが運ばれる。自分の分が運ばれるのは次か、それとも女の子の後になるか、と考えながらカレーを横目でチラ見すると、野性味あふれると云うか、悪い冗談と云うか、例えるなら【19歳の青い欲望】もしくは【インド風、食の暴力】とでも題したくなるほど大盛りのカレーが視界に入った。
 なに、あの、ヘルメット1杯分ぐらいのご飯。
 アレが大盛りだとすると、僕の頼んだカツカレーもただじゃ済まないぞ。
 ささやかに覚悟を決め、僕は心持ちネクタイを弛めた。
 果たして僕の前に運ばれてきたのは【19歳の青い欲望】程ではないにしろ【旦那もなかなかどうしてお盛んですね】ぐらいの勢いはありそうな、たっぷり2人前はあるカツカレーだった。
 どこら辺がお盛んかって、カツカレーなのにカツの他にコロッケが2個載ってる。意味が分からない。
 満腹中枢の悲鳴をなだめつつどうにかこうにかカレーをすべて胃に収めると、早々に精算して店を出た。

 さて。
 就寝前だと云うのに胃袋周辺に漂っているこの重たい感じは最近奇妙に忙しい仕事によるストレスか、はたまた昼のカレーがまだ効いているものか、胃袋ばかりでなく頭の方も判断に苦しんでいる。
  1. 2010/07/11(日) 19:31:32|
  2. Clip

Clip.009 161

 普段は眠気と格闘しながら午後が過ぎ去って定時になるのを待っている僕だが、時には忙しいこともある。
 そんな珍しく忙しいある日のこと、仕事中にプライベートの携帯が鳴った。見れば自宅からの着電だ。家にいるのは、僕、ハル、ナツの3人で回していた冬休みお守りローテーションの谷間でひとり留守番をしているアキだけだ。
 普段なら妻ことハルの電話を鳴らすだろうに何事か、と思いつつ電話に出ると声に元気がない。
「どしたー?」
「パソコンで、インターネット見てたら、なんか、161ってなって戻らなく……なったうぇびぐしゅ」
 最後の方は涙声だ。パソコン壊したと思ってびびったんだろうなあ。

 ネット閲覧中に何かマルウェアかトロイでも踏んだかな、と思いを巡らせつつ、別にどうと云うこともないから安心して居間でテレビでも見てな、と指示を出す。
 こんな時のための子供専用パソコンであるし、しっちゃかめっちゃかされる前提でクリーンインストール直後の状態をイメージ化して取ってあるから事実どってこたないのだ。
 とはいえパソコンの故障は一人留守番中のアキにとったら一大事だろう。
 居間で落ち着かなくしてるかもしれないな、などと思いを巡らせつつ定時と同時にスーパーダッシュで仕事を終え家路につく。
 帰宅するなり早速LANケーブルを引っこ抜いてパソコンを起動してみると。

 Internet Explorer のアイコン名が【161】に変わっていた。
 アイコンの名前変えちゃって戻せなかっただけかよ。

 ちょっとばかり脱力したが、重要なのは障害の度合いじゃなくてアキの不安の解消だもんな、と思い直して居間に行く。
 そしたら。
「あ、おとうさんおかえりー」
 奴め、ポテチ食って寝そべりながら悠々とテレビ見てやがった。
 あのさー、父ちゃん、君のことを心配してほんのちょっとだけ仕事頑張ったんだけどなあ。
 まったく女と子供の涙は信用ならない。
  1. 2010/07/12(月) 21:16:16|
  2. Clip

Clip.010 チョップ派

 ザ・尾籠な話。
 ひょんな拍子にトイレットペーパーを切るときの話になった。
 僕は、ミシン目に向かって手刀を振り下ろして紙を切断するのがワールドスタンダードと信じて疑っていなかったのだが、妻ことハルが『しないよ』とひどく冷たく言い放ったので気にかかり、慌てて家族会議を招集した。大げさに言ってるがナツとアキを呼びつけただけのことだ。
「なー、トイレ行って紙を手に取るときってチョップだよなあ?」と云う僕の問いに2人は怪訝そうな顔でもって否定の1票を投じ、かくして我が家の【トイレットペーパーチョップカッター率】は25%と云う結果になったのだが、全人類で統計取ったらもうちょっとチョップ派の比率は高いと思うんだよね。
 これからしばらくは酒場その他でチョップ派比率を確認する作業が続きそうだ。
  1. 2010/07/15(木) 18:09:19|
  2. Clip

Clip.011 セレブ像

 これを書いている現在、世はバレンタインと云う奴だ。
 僕にしてみると、妻と娘からそれぞれ一つずつのチョコレートを受け取り、過去の悲喜こもごもなチョコレート事情に思いを馳せたりする日とも云える。
 さて、この日は夜になってふと酒が飲みたくなり、なんとなく開栓する機会を逃したまま今日まで冷蔵庫の一角を占めていたスパークリングワインを取り出して飲み始めた。
 ハルから貰ったチョコレートの包みをほどくと、中にはトリュフが6つほど。この組み合わせはそんなに悪くないな、と独り言を言いつつ、チョコをつまみに酒を飲んでいるとナツが部屋を訪ねてきた。
 パソコンの前で【一人バレンタイン飲み会】を小さく開催中の僕を見て、ハルは目を輝かせるとこう言った。
「わあ! おとうさん、トリュフ食べてワインなんて、なんかセレブみたいだね!」
 娘よ、君の想定するセレブ像は少しばかり安いな。
  1. 2010/07/18(日) 22:01:20|
  2. Clip

Clip.012 性別確定

 仕事を終え家に帰ると、定期検診の時に性別がわかったと告げられた。
 僕は相当にゆっくりとひと呼吸おき、心の準備をしてから『それで、どっちだったのさ?』と返した。

 フユ=男子が確定だそうな。

 取り繕っても仕方ないので云うが、僕は娘がほしかった。僕は、娘がほしかった。
 しかし、ここであからさまにショックを受けた様子を見せては、腹で懸命に子供を育てている妻ことハルに気の毒だ。夫として子の父として、まあまあロクデナシ寄りな自信のある僕でもその程度の配慮ぐらいは持ち合わせている。
 僕は努めて平静な顔をして『そっか、男の子だったんだあ』と云いながら煙草を手に取った。
 正しくは取ったつもりがライターを床に落とした。
 あ、あ、とあわてる僕を見たハルが苦笑、ハルの横で漫画を読んでいたナツが頭を上げ『おとうさん、動揺してる』と笑い出す。うるせー。
 女性軍の失笑で大いに拗ねた僕はこの日、やってられるか、とばかりに夜の街へ繰り出した。

 いやね、うちはこれまで一女一男の家族だったのだから男の子だって可愛いのは承知している。
 ほんの少し残念なだけだ。
  1. 2010/07/21(水) 23:28:22|
  2. Clip

Clip.013 怒るに怒れない

 ちょっとした資格試験の勉強をしている。
 いま僕の手元には国語辞典ほどの厚さのテキストが2冊、やや薄い問題集が1冊、A4版で少年向け週刊誌(ジャンプ、マガジン、サンデーあたり)の7割ほどの厚みを持った副読本が1冊ある。
 受験予定の10日前だと云うのに、ようやく副読本(一番取っつきやすい)をざっと読み終えた程度の進捗だ。

 副読本を読み流しただけとは云え、幾ばくかの知識は蓄えただろうと練習問題を解いたところ正答率が2割を切る体たらくで、地頭の出来に加え脳の衰えをしみじみ実感させられる。現実とは残酷で哀しいものだ。
 これではいかん、と、ようやく重い腰を上げてコンビニで100枚入りのルーズリーフを買い求め、厚手の参考書に取りかかったのだがこれがまあ全然さっぱり全くちっとも捗らない。
(15分テキストに向かうごとに2時間休憩入れてたら捗らないのも当然か)
 今日などは、夕飯を食べてからこっち19時から24時までの時間を結局怠惰に過ごし、とどめの現実逃避としてこの更新を書いている。

 妻ことハルから『時間割を揃えたがらない』『宿題の取りかかりが遅い』と日々どやされているわが子達であるが、僕と比べたら余程勤勉だ。(だってあの子ら、夏休みの宿題を全部でかして夏休み終えてるんだ)
 この、どうしようもない怠け癖と物事にとりかかる尻の重さを自覚しているので、僕はどうも子供達に『宿題をやれ』とか『勉強しとけ』のようなハッパをかけることに抵抗がある。

 父親がそんなことを言い出したら教育に大変悪い、と怒られるのでそっと心の中でつぶやくだけにしているけれど、君らは僕より余程まじめな子供生活を過ごしているから偉いね、と、実は常々思っている。
 さて、ちらりと酒でも飲みながら5分だけでも僕の宿題に取りかかるか。
  1. 2010/07/22(木) 21:24:47|
  2. Clip

Clip.014 ごめんね

 子供の虐待死の話題は、例えば新聞なら見出しで、ネットニュースならリンクの見出しだけ見て極力詳細を読まないようにしている。テレビならチャンネルを変えるか、家の者が見ているときは席を外す。どれだけ悼む言葉を積んでも死んだ子供は還らないからだ。
 ただ、似たような歳の子供を持つ親のひとりとして『生まれてきたところが悪かったね、ごめんね』と、心の中でそっと呟くくらいだ。

 ニュースの文面(僕の場合は見やしないのだから見出しのみ)の情報でしか見ることのない、もう失われた子供にふと感じるこの『ごめんね』と云う感情の正体は一体なんなのか、自分でもよくわからない。
 ただ僕は、子供は親を選んで生まれてきたなどと云う気色の悪い俗説を決して認めないし、そんな理不尽な世迷い言を本気で口にする人もまた認めがたい。……と、自分が思っているのだなと云うところは解っている。
(ややこしい言い回しだ)
 選んで生まれてこられるのだったらジンバブエやら南アフリカやら北朝鮮に生まれるかって話だよ。

 子供が親を選べないからこそ、できる範囲で幾ばくかでも真っ当な振る舞いをしながら育てるんじゃねえか。
  1. 2010/07/27(火) 22:40:36|
  2. Clip

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